「バイト先のキッチン、汚すぎて正直もう限界…」
「こんな不衛生な環境で働き続けるなんて、精神的に無理…」
飲食店の仕事って、外から見ると楽しそうに見えるかもしれませんけど、現実はかなり過酷なことも多いんですよね。特に、毎日のように向き合う職場の「汚さ」。これ、働く上でとんでもないストレスになっちゃいます。
実はワタシも、元ブラック飲食店の店長として働いていた経験があるんです。だから、アナタが「もう辞めたいと感じるその気持ち、他の誰よりも痛いほどわかります。不衛生な環境に耐えかねて退職を決意するのは、決して甘えや根性がないからじゃありません！
自分を守るための、ものすごく正当な判断なんです。
でも、いざ辞めるとなると「『店が汚いから』なんて、正直に言っていいのかな？」「どうせなら円満に辞めたいけど、どうすれば…」なんて、色々な不安が頭をよぎりますよね。
この記事では、そんなアナタのために、飲食店の汚い職場に本気で悩む人へ、ストレスなく円満に辞めるための具体的な方法を、正社員とアルバイト、それぞれの立場に合わせて徹底的に解説していきますね！
- なぜ「店が汚い」という理由が、アナタを守るための正当な退職理由になるのか
- 【正社員編】円満退職を実現するための具体的な5つのステップと、揉めないための伝え方
- 【アルバイト編】スムーズに、かつ確実に辞めるための3つのステップと、引き止めへの対処法
なぜ「飲食店が汚い」は立派な退職理由になるのか？
まず最初に、ワタシから一番伝えたいことがあります。
それは、「職場が汚いから辞めたい」という感情は、100%正当なものだということ。
罪悪感を持つ必要なんて、これっぽっちもありません。
ワタシが店長だった頃、スタッフから受けた相談の中で、衛生面に関する悩みは本当に後を絶ちませんでした。アンケート調査などを見ても、飲食店の退職理由として「不衛生な環境」は常に上位にランクインしています。実に、退職を考えた人の約3割が衛生問題を理由に挙げている、なんてデータもあるくらいです。
厨房のリアルな汚れ
「床は油でヌルヌル、排水溝からは異臭がする」
「食材の近くで普通に虫が出た」
「掃除したくても、人手不足と長時間労働で物理的に無理」
これらはすべて、ワタシが実際に見て、聞いてきた現実です。こんな環境では、食中毒などの健康被害リスクと常に隣り合わせ。まともな精神状態を保つことすら難しいですよね。
スタッフの衛生意識の欠如
「トイレに行った後に手を洗わない先輩」
「平気で床に落ちた食材を使う同僚」
「何日も洗っていない汚れたエプロンを使い回す文化」
にわかに信じられないかもしれませんが、こういったことが平然と行われているお店もあるようです。
会社としての仕組みだけでなく、働く人たちの意識の低さが原因で、職場全体の衛生レベルが著しく低下しているケースも少なくありません。これでは、真面目にやっている方がバカらしくなってしまいます。
心身への深刻な影響
不衛生な環境は、身体的な不調を引き起こすだけでなく、「いつか健康被害が出るんじゃないか？」という継続的な不安や、仕事への嫌悪感から、うつ病などの精神疾患につながる可能性も十分にあります。
アナタの心と体の健康は、お店の都合よりもずっとずっと大切です。我慢し続けることは、美徳でもなんでもなく、自分を危険に晒す行為でしかないんです。
飲食店の辞め方【正社員編】円満退職に向けた5つのステップ
まずは、飲食店の正社員が円満に辞めるための5つのステップを紹介します！
正社員の場合、アルバイトよりも責任が重く、引き継ぎなどもあるため、計画的に退職準備を進めることが非常に重要です。
感情的に「辞めます！」と突きつけるのではなく、冷静に、かつ戦略的に動きましょう。
- ステップ1：退職の意思を固め、証拠を集める
- ステップ2：直属の上司にアポイントを取る
- ステップ3：退職理由を伝え、退職日を相談する
- ステップ4：退職届を提出する
- ステップ5：業務の引き継ぎを完璧に行う
ステップ1：退職の意思を固め、証拠を集める（退職希望日の1.5〜3ヶ月前）
まずは「辞める」という強い意思を固めること。そして、もし可能であれば、職場の不衛生な状況を客観的に示す証拠を集めておくと、後々のお守りになります。例えば、スマートフォンのカメラで厨房の汚れなどを撮影しておくのです。もちろん、撮影が難しい場合も多いでしょうから、無理は禁物です。あくまで「もしものため」のお守りです。
法的には、退職の意思表示は2週間前で良いとされていますが、円満退職を目指すなら、就業規則に定められた期間（通常は1ヶ月前まで）に従うのが社会人としてのマナーです。引き継ぎなどを考慮し、2〜3ヶ月前から準備を始められると、心にも余裕が生まれますね。
ステップ2：直属の上司にアポイントを取る
退職の意思を最初に伝える相手は、必ず「直属の上司」です。店長やエリアマネージャーなどがそれに当たります。同僚や先輩に先に話してしまうと、噂が意図しない形で上司の耳に入り、話がこじれる原因になります。
「少しご相談したいことがあるので、お時間をいただけないでしょうか」と、必ず一対一で話せる静かな場所と時間をセッティングしてもらいましょう。他のスタッフがいる前で切り出すのは絶対にNGです。
ステップ3：退職理由を伝え、退職日を相談する
いよいよ退職の意思を伝える場面です。ここで重要なのが「伝え方」。「店が汚いから辞めます」とストレートに伝えると、相手は非難されたと感じ、感情的な反発を招きかねません。
オススメは、「一身上の都合」を基本にしつつ、もし理由を聞かれたら、あくまでポジティブな建前を添えることです。
＜伝え方の例文＞
「本日はお時間をいただきありがとうございます。突然で大変申し訳ないのですが、一身上の都合により、〇月末で退職させていただきたく、ご相談に参りました。」
（理由を聞かれたら）
「実は、以前から興味のあった〇〇の分野に挑戦したいという気持ちが強くなり、自分のキャリアを考えた上で決断いたしました。こちらの衛生環境について思うところがあったのも事実ですが、それ以上に、自分の将来を考えての決断です。」
このように、不満を述べつつも、あくまで「自分のキャリアのため」という前向きな姿勢を強調することで、相手も引き止めにくくなります。
もちろん、衛生環境については触れなくてもOK！
ステップ4：退職届を提出する
上司と退職日が合意できたら、速やかに退職届を提出します。会社によっては指定のフォーマットがある場合もありますが、なければ一般的なテンプレートで問題ありません。退職理由はここでも「一身上の都合により」と記載すればOKです。
ちなみに、正社員であっても正式な退職届を出さずに辞められる企業もあります。
ですが、しっかりと意思表示するためにも用意しておくのが良いでしょう。
ステップ5：業務の引き継ぎを完璧に行う
立つ鳥跡を濁さず。最終出勤日までの期間は、責任を持って業務の引き継ぎを行いましょう。
後任の担当者が困らないように、マニュアルを作成したり、担当業務のリストを整理したりと、丁寧な対応を心がけることで、会社との良好な関係を保ったまま、気持ちよく次のステップへ進むことができます。
飲食店の辞め方【アルバイト編】スムーズに辞めるための3ステップ
では、続いてはアルバイトが飲食店をスムーズに辞める方法について紹介します。
アルバイトの場合、正社員ほど複雑な手続きは必要ありませんが、それでも円満に辞めるためのポイントは存在します。サクッと、でも確実に辞められるように準備しましょう。
- ステップ1：法律と就業規則を確認する
- ステップ2：店長に直接、退職の意思を伝える
- ステップ3：退職理由を伝え、最終出勤日を決める
ステップ1：法律と就業規則を確認する（退職希望日の1ヶ月前）
法律上は、アルバイトも2週間前に伝えれば辞めることができます。しかし、多くのバイト先では「辞める場合は1ヶ月前までに伝えること」といったルールが就業規則（契約書）に書かれています。
円満に辞めたいなら、このルールに従うのが無難です。シフトの調整など、お店側の都合も考慮してあげると、トラブルになりにくいですよ。
ステップ2：店長に直接、退職の意思を伝える
これも正社員の場合と同じですが、伝える相手は必ず「店長」などの責任者です。電話やLINEで済ませたくなる気持ちもわかりますが、基本的には直接会って、口頭で伝えるのがマナーです。
「お話があるので、少しだけお時間をください」と声をかけ、二人きりで話せるタイミングを作りましょう。
ステップ3：退職理由を伝え、最終出勤日を決める
アルバイトの場合、退職理由をそこまで深く追求されることは少ないかもしれません。ここでも「一身上の都合」や「学業に専念するため」「就職活動のため」といった、当たり障りのない理由を準備しておけば十分です。
＜伝え方の例文＞
「店長、お忙しいところすみません。急な話で申し訳ないのですが、来月いっぱいでバイトを辞めさせていただきたいです。」
（理由を聞かれたら）
「学業（または就職活動）が忙しくなってきたため、両立が難しくなってしまいました。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」
もし「汚いから」という点を伝えたい場合でも、あくまで「自分には合わなかった」というニュアンスで伝えると角が立ちません。「衛生面でどうしても馴染めない部分があり、このまま続けるのは難しいと感じました」といった形が良いでしょう。
飲食店を辞める時に引き止めにあった時の対処法を解説
特に人手不足のお店だと「辞めないでくれ」と強く引き止められるケースがあります。しかし、アナタはすでに辞める権利を行使しているのですから、毅然とした態度で対応しましょう。
「代わりが見つかるまでいて」と言われたら
「申し訳ありませんが、退職日は〇月〇日と決めておりますので、延長することはできません」とハッキリ断りましょう。新しいバイトを探すのは、アナタの責任ではなく、お店の責任です。
「損害賠償を請求する」と脅されたら
これは完全な脅しです。労働者が退職することによって損害賠償を請求されるケースは、法的に見てもまずありえません。もしこのようなことを言われたら、労働基準監督署などに相談することも考えましょう。
どうしても辞めさせてくれない場合
最終手段として「退職代行サービス」を利用するのも一つの手です。費用はかかりますが、業者があらゆる手続きを代行してくれるため、アナタはお店の人と一切顔を合わせることなく、確実に退職することができます。
ワタシの周りでも、精神的に追い詰められた末に利用して、救われた人を何人も見てきました。自分を守るための選択肢として、頭の片隅に置いておいてください。
汚い飲食店を辞める方法まとめ！
最後に、汚い飲食店を辞める方法の要点をもう一度おさらいしておきましょう。
- 「職場が汚い」という理由は、心と体の健康を守るための、誰にも文句を言わせない正当な退職理由である。
- 正社員は、1.5〜3ヶ月前から計画的に準備を進め、あくまで「自己都合」と「前向きな建前」で円満退職を目指す。
- アルバイトは、1ヶ月前には責任者に直接伝え、当たり障りのない理由でスムーズに辞めるのが得策。
- 強い引き止めや脅しには屈せず、自分の権利を主張し、場合によっては退職代行などの第三者を頼ることも重要。
飲食店の仕事は、本来とてもやりがいのある素晴らしい仕事です。しかし、それは働く環境が健全であってこそ。不衛生な環境で自分をすり減らしながら働き続ける必要なんて、どこにもありません。
大丈夫、アナタは一人じゃありません。この記事を読んで、ほんの少しでも勇気が湧いたなら、ぜひ次の一歩を踏み出してみてください。アナタが新しい環境で、気持ちよく働ける日が来ることを、ワタシは心から応援しています！
